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EURO2024開幕がサッカー界で最も権威ある大会のひとつで戦うべく、ここ数日のうちにサッカー界の最高の選手たちがドイツ入りするだろう、クイーンカジノもこの重要な大会に注目しています!。
Euro 2024には、世界トップクラスのサッカー選手たちが多数出場します。しかし、その中で大会最優秀選手に選ばれるのは1人だけです。
この賞はEuro 96から導入されました。大会終了まで受賞者が発表されないことを考えると、選考の明確なパターンが見えてきます。
過去7人中6人の受賞者が大会優勝国から選ばれており、唯一の例外も準優勝国の選手でした。その例外は2016年大会のアントワーヌ・グリーズマンでしたが、彼は過去の選出者の中で唯一、大会の得点王でもありました。
Euro 2020の最優秀選手はイタリア代表のゴールキーパー、ジャンルイジ・ドンナルンマでしたが、ミッドフィールダーが受賞確率が最も高いポジションであることは歴史が証明しています。ドンナルンマとグリーズマンの前には2012年のアンドレス・イニエスタと2008年のシャビというスペインの2選手が続き、その前のEuro 2004の受賞者は、優勝で世界を驚かせたギリシャ代表のキャプテン、テオドロス・ザゴラキスでした。
その前の2000年はジネディーヌ・ジダン、1996年はドイツ代表のスイーパー、マティアス・ザマーで、以上が過去の全受賞者となります。Euro 2024で最優秀選手となり、この豪華メンバーに加わるのは誰でしょう?
本命
アウトライトマーケットで本命の1番手と2番手はイングランドとフランスであるため、この2チームの選手が大会最優秀選手のベットで上位人気を占めているのも当然のことです。
フランス代表で選ばれる可能性が高いのは、当然ながらキリアン・エムバペ(+750*)です。エムバペは2年前、ワールドカップ決勝でハットトリックを達成した史上2人目の選手となり、カタールで開催されたこの大会ではゴールデンブーツ賞も獲得しました。前回のEuro 2020ではなぜか目立てず、無得点に終わったエムバペですが、今夏フランス代表が期待に応えるためには当然欠かせない存在となります。
ガレス・サウスゲート監督率いるイングランド代表には、MVPの本命になりうる選手が数人います。ジュード・ベリンガム(+900*)、ハリー・ケイン(+1100*)、フィル・フォーデン(+1400*)は、マーケットの上位4人中3人を占めています。
この3選手にはいずれも、この賞を獲得できる現実的なチャンスがあります。ケインはイングランド代表のチーム得点王になることがほぼ確実で、ベリンガムは今シーズン、ヨーロッパの5大リーグでミッドフィールダーとして最も多くの得点を挙げました。
ベリンガムは大会最優秀若手選手賞の最有力候補ですが、2つの賞を同時に獲得した選手は過去にいないため、MVPの選考ではそれが不利に働くかもしれません。
レアル・マドリード所属のベリンガムは、大会最優秀若手選手賞の最有力候補ですが、2つの賞を同時に獲得した選手は過去にいないため、MVPの選考ではそれが不利に働くかもしれません。大会最優秀若手選手賞は2大会前に導入されたばかりの賞で、2016年にはレナト・サンチェス、2020年にはペドリが受賞しています。
2023/24シーズンに数々の賞を受賞したフォーデンは賢明な選択肢かもしれません。マンチェスター・シティの年間最優秀選手であるフォーデンは、プレミアリーグとサッカーライター協会の年間最優秀選手賞を受賞し、さらにチャンピオンズリーグのスカッド・オブ・ザ・シーズンにも選ばれました。
ベテラン
ドイツは今夏、第17回欧州選手権を開催国として迎えます。ドイツ代表でマーケットの上位にいる選手は34歳のトニ・クロース(+1400*)で、大会後に引退することを発表しています。ドイツが決勝に進出すると予想するなら、その状況でクロースが最優秀選手賞を逃す可能性は低そうです。
歴史的にこのマーケットではミッドフィールダーが好成績を挙げていることから、ケヴィン・デ・ブライネ(+1600*)も考慮する価値はあります。今シーズンのリーグ戦で、出場時間は全体の3分の1をわずかに上回る程度だったにもかかわらず、マンチェスター・シティ所属のデブライネはアシスト数でイングランド、フランス、ドイツ、イタリア、スペインの選手のトップ10にわずかに及ばないレベルの成績を残しました。ベルギーが優勝するには、デ・ブライネのクリエィティブな能力が必要です。
ロナウドは、選考過程において「特別功労賞」の意味合いを込めた選出の恩恵を受ける可能性があります。
クリスティアーノ・ロナウド(+2000*)は来年初めに40歳を迎え、現在はサウジアラビアでプレーしていますが、予選で最高成績を挙げたポルトガル代表で依然としてレギュラーとして出場しています。ポルトガルは勝ち進むと予想されますが、ロナウドがこの賞の獲得に値する活躍を見せられるどうかはまた別の問題です。また、ロナウドが自身6度目の出場となる欧州選手権で得点を挙げれば、選考過程において「特別功労賞」の意味合いを込めた選出の恩恵を受ける可能性があります。
大穴候補
まだスペイン人選手の名前が出ていませんが、スペインは「EURO 2024優勝」のマーケットで5番人気となっています。スペイン代表の中で大会最優秀選手の最有力候補となるのがロドリ(+2500*)です。
ロドリはチャンスメイクもでき、得点も奪える超一流の守備的ミッドフィールダーです。
マンチェスター・シティ所属のロドリは、勝敗を大きく左右する選手です。チームがプレミアリーグ4連覇を果たす中で、ロドリが欠場したのはわずか4試合でしたが、チームが喫した3敗はすべて彼が休んだ試合でした。ロドリはチャンスメイクもでき、得点も奪える超一流の守備的ミッドフィールダーであり、スペインが欧州選手権で4度目の優勝を飾るためには不可欠な存在になるでしょう。
ロドリほど重要な選手ではないかもしれませんが、フロリアン・ヴィルツ(+2000*)とジャマル・ムシアラ(+2500*)も、開催国のドイツでスターになりうる存在です。ただし、彼らはベリンガムと同様に、最優秀若手選手賞の方に選出される可能性があるという問題があります。
これ以外では、決勝に進出するチームの中で、予想を若干上回る活躍をした選手にチャンスがあるかもしれません。デクラン・ライスやペドリ(どちらも+3300*)は中盤を支配し、チームを助ける重要なゴールをもたらすことができるでしょうか? 予選で最多得点を挙げたロメル・ルカク(+4000*)は、ベルギーを初の主要タイトル獲得へと導くでしょうか? ルカ・モドリッチ(+5000*)は、2大会連続でワールドカップ優勝を惜しくも逃したクロアチアの悲願を今大会でついに果たせるでしょうか?
サッカーの国際大会は予想が非常に難しいため、マーケットは予測困難です。ただ、エムバペを止めるのが難しいのは確かでしょう。
*オッズは変更される場合があります。
この夏のヨーロッパサッカーの祭典に出られない最も有名な選手たちを挙げてみよう
しかしながら、大会に参加できないスター選手たちもいる。その理由はさまざまだ。恐るべき才能の持ち主ながらケガで出られない選手もおり、前十字靭帯(ACL)損傷がいかに恐ろしく、現代サッカーを悩ませているかがわかるし、出場停止処分のために出られない選手もいる。また、素晴らしい経歴を誇りながら、ただ単に母国代表に選ばれなかっただけの選手もいる。
(C)Getty Images
フランチェスコ・アチェルビ(イタリア)
フランチェスコ・アチェルビはもう36歳だが、ケガで出られないのはイタリア代表にとって大きな痛手である。インテルのセンターバックは、ドイツでもアズーリの先発メンバーになるのはほぼ間違いなかった。クラブでも同僚のアレッサンドロ・バストーニとコンビを組むはずだったのだ。
不運にも、遅咲きのアチェルビ(ピッチ外でのさまざまな障害のため)は、外科手術が必要な鼠径部の故障で本大会に出場できない。
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ダヴィド・アラバ(オーストリア)
今シーズンACLを損傷したレアル・マドリーの3選手の中のひとりだが、ティボー・クルトワやエデル・ミリトンと違い、アラバには、シーズン終了までの復帰の可能性がまったくなかった。この多才なオーストリアDFは、昨年12月、ラ・リーガでのビジャレアル戦の前半に負傷し、母国代表に加われなかった。
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ドメニコ・ベラルディ(イタリア)
半月板損傷から復帰した最初の試合、3月3日のセリエAでのエラス・ヴェローナ戦で、サッスオーロのドメニコ・ベラルディは右足のアキレス腱を完全に切ってしまった。多才なFWで、前回大会を優勝したイタリア代表の一員であったが、来年まで復帰できないと予想されている。
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スヴェン・ボトマン(オランダ)
オランダはセンターバックの人材に事欠かない。守備で最も力のあるチームであることは間違いない。しかし、EUROにボトマンがいないことは、ロナルド・クーマン監督にとって大きな痛手である。このニューカッスルのDFは、3月16日のマンチェスター・シティ戦でACLを損傷しなければ、ドイツでの先発メンバーを争っていたに違いない。
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ティボー・クルトワ(ベルギー)
プレシーズンで左ひざのACLを損傷したにもかかわらず、そしてその後、3月19日に右の半月板を痛めたにもかかわらず、ティボー・クルトワは5月4日のラ・リーガのカディス戦でレアル・マドリーのためにピッチに戻った。
しかしながら、GKクルトワは、ベルギー代表のドメニコ・テデスコ監督と、かなり大っぴらにシビアな喧嘩をしたため、EURO2024に出場できないだろう。この2人は昨年夏に仲たがいし、テデスコ監督は、クルトワがキャプテンマークをもらえなかったことに腹を立てたために、EURO2024予選のエストニア戦に出場しなかったのだと主張した。
ベルギー代表監督は3月のインターナショナル・ブレイクの前に、こう言った。「私は、この夏の欧州選手権に彼を出場させるべく、あらゆることをした。しかし、つい最近、彼にはEUROに行く気がないと聞いた。彼の態度は明確で、正直だった」
これに対するクルトワの返答は、SNSにピノキオの絵文字を3つ投稿してテデスコ監督を嘘つきだと表現した。それ以降、「大人として2人で話し合いたい」とは思っているものの、キャプテンとして認められなかったことで「自分の中で何かが切れた」ことを認め、監督の「背任行為」に相変わらず怒っていると明言している。
監督がマスコミにリークしたこともクルトワは糾弾しており、テデスコ監督が指揮をとっている限り、招集される可能性はほとんどないと思われる。
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マルテン・デ・ローン(オランダ)
マルテン・デ・ローンの好調なシーズンは悲しい終わりを迎えた。アタランタのヨーロッパリーグ決勝進出に重要な役割を果たしていたデ・ローンは、ケガでダブリンでの決勝に出場することができず、その後、代表にも招集されなかった。
「プロになってから、あるいは生まれてから、これほど多くのアップダウンを経験した1週間はなかったと思う。コッパ・イタリアで負けて、ヨーロッパリーグの決勝ではプレーできなかったけど、優勝した」と、オランダのMFはSNSに投稿している。
「ヨーロッパリーグを優勝して幸せだったけど、僕はメディカル・スタッフと多くの時間を費やした。わかったことは、僕はEUROでプレーできないということだ。僕はそれを乗り越える。ファンのひとりとして、チームと友人たちの活躍を見守るつもりだ。だけど、今は、とてもつらい」
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ルイス・ファーガソン(スコットランド)
ルイス・ファーガソンにとって、すべては順調だった。攻撃的MFとして、ボローニャのまさかの来シーズンのチャンピオンズリーグ出場権獲得に重要な役割を果たしたファーガソンは、ユヴェントスやナポリといったチームから注目されていた。
24歳のファーガソンは、主要な国際大会に初めて出場することを楽しみにしていたが、大きな災いが起こった。4月13日のモンツァ戦でACLを損傷してしまったのだ。ファーガソンのEUROへの夢は破れ、夏に大型移籍をするという希望もついえた。
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ガビ(スペイン)
報道によると、バルセロナは、昨年11月、EURO2024予選の強敵ではないジョージアとの試合でガビが負傷したことについて、スペイン代表のルイス・デ・ラ・フエンテ監督を批判したという。MFガビは、ジョージア戦の3日前、予選突破を決めたキプロス戦の先発メンバーのうち、ただ2人だけジョージア戦にも先発した選手のひとりだった。だからバルセロナは、バリャドリーで行なわれた試合の開始わずか24分で、ガビが「右ひざのACL断裂と外側の半月板に関するケガ」を負って途中交代を強いられたことに激怒したのだ。
デ・ラ・フエンテ監督は、あのままでは、まだ10代のガビは燃え尽き症候群にかかる可能性があったと反論し、あの試合のガビが「フレッシュ」で完全にプレーできる状態だったと主張した。「あれは、どんな状況でも起こりうるものだ」と、監督は言った。「あれは事故だった。不幸な事故だった。彼を起用することに何の問題もなかった」
真実がどうあれ、スペインサッカー連盟(RFEF)は、来年までガビを代表には招集しないと決定したと報じられている。2024-25シーズンの開始までにはピッチに戻れるはずである。
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セルジュ・ニャブリ(ドイツ)
セルジュ・ニャブリは、3月の国際試合に呼ばれたなかったことなど、さまざまなことがあって、EURO2024のドイツ代表に選ばれないのではないかと思われていた。
しかしながら、シーズン終盤にはピッチに戻ってきており、代表復帰の望みを持ち続けていた。ところが、バイエルン・ミュンヘンのチャンピオンズリーグ準決勝のレアル・マドリー戦の第2戦、試合開始からわずか27分でハムストリングを痛めてしまった。ニャブリは、その後、試合に出ることが無期限でかなわなくなり、EUROの夢も終わった。
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ジャック・グリーリッシュ(イングランド)
ジャック・グリーリッシュがEURO2024のイングランド代表の最終メンバーに選ばれなかったことは、それほど驚くことではない。かつてウイングとして高く評価されたグリーリッシュは、ここ1年あまり良いプレーをしていなかった。
マンチェスター・シティの一員でありながら、グリーリッシュは全公式戦36試合の出場で、わずか3得点3アシストにとどまり、1億ポンド(約199億円)の男といえどもシーズン終了までに序列はかなり落ちてしまっていた。
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ジョーダン・ヘンダーソン(イングランド)
昨年の夏、ジョーダン・ヘンダーソンはリヴァプールを出てアル・イテファクに行くことを決めたが、それはPRとプレーの面で大惨事を起こした。主義主張よりも金銭を優先する偽善ともとれる行為がイングランドの人々の反感を買ったのみならず、サウジアラビアにいたのはわずか6カ月で、ヨーロッパに戻ってアヤックスに加入した。
ところが、ベテランMFはアムステルダムでキャリアを軌道に戻すことができず、イングランド代表から外れたことは、代表ファンの多くから支持された。ただし、ガレス・サウスゲート監督は、ヘンダーソンが外れたのは体調の問題だとしている。
「彼は素晴らしいプロ選手で、苦渋の決断だった」と、サウスゲート監督は言った。「彼がいなくて大変になるだろう。彼は特別な選手で、人間としても素晴らしい。招集しなかったのは、この前のキャンプで負ったケガのせいだ。彼は5週間試合に出られなかった。その後、(代表に必要な)試合勘を取り戻せないでいる」
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リュカ・エルナンデス(フランス)
リュカ・エルナンデスは、2022年のワールドカップにわずか13分しか出られなかった。多才なDFながら、フランスのグルーブステージ最初の試合であるオーストラリア戦で、右脚のACLを損傷してしまったのだ。残念ながら、パリ・サンジェルマンのチャンピオンズリーグ準決勝のボルシア・ドルトムント戦の第1レグで、左ひざのACLを損傷してしまい、EURO2024にも出場できなくなった。
エルナンデスは28歳で、センターバックとしても左サイドバックとしてもプレーできるが、すでに手術を受けており、2025年までプレーできない可能性が高い。
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マッツ・フンメルス(ドイツ)
今シーズンのチャンピオンズリーグの最優秀DFであるマッツ・フンメルスは、ボルシア・ドルトムントがまさかの決勝進出を果たす間、センセーショナルなプレーを続けていた。ベスト4のパリ・サンジェルマン戦では、2度マン・オブ・ザ・マッチを受賞している。
ところがドイツ代表のユリアン・ナーゲルスマン監督は、フンメルスを連れて行かないことに決めた。なぜなら監督はセンターバックのコンビとしてはアントニオ・リュディガーとヨナタン・ターが一番だと考えており、35歳で思ったことを率直に口にするフンメルスは、監督のお気に入りの控えとしての役割を果たすことができず、更衣室に混乱を招くかもしれないと思われていることだろう。
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リース・ジェイムズ(イングランド)
2月下旬、リース・ジェイムズはSNSに「復帰の時は近い」と投稿したが、実際には5月中旬まで復帰できなかった。それもうまく行かなかったことではあるが、チェルシーの右サイドバックは、シーズン終了前に2試合しか出なかったうちの2試合目で退場処分となった。
その後、サウスゲート監督がジェイムズをイングランド代表に招集しなかった主な理由は2つある。第1に、24歳のジェイムズには昔からハムストリングの負傷に苦しんでおり、体調面で不安が残る。第2に、ジェイムズのポジションには、サウスゲート監督にとって代わりとなる選手が大勢いる。
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ハリー・マグワイア(イングランド)
ガレス・サウスゲート監督のイングランド代表にはセンターバックの選手が足りなく、ハリー・マグワイアは間違いなくEURO2024のイングランド代表の先発となるはずだった。しかしながら、素晴らしいプレーをしていると見られていたシーズン後半、ふくらはぎの故障で欠場を余儀なくされ、最終的に、ドイツに行く希望は断たれた。
これは、大いに敵を脅かすDFにとって悲劇であり、次のワールドカップが開催される時には33歳になっている。
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クリストファー・エンクンク(フランス)
クリストファー・エンクンクのドイツに行くという希望は、チェルシーでの最初のシーズンを襲った執拗なケガの問題によって断たれた。プレシーズンに手術が必要な膝のケガを負い、4カ月もプレーできなかったのである。
復帰後はキレのあるプレーを見せており、彼にとってプレミアリーグ初戦となったクリスマスイブの試合では得点も決めたが、1月、今度は臀部に違和感を覚えて、再び控えに回ると、翌月にはハムストリングを負傷した。
エンクンクは、5月5日、チェルシーが5-0で勝ったウェストハム戦で復帰したが、デシャン監督は、フランス代表としてはまだ得点を決めていない選手に賭ける気持ちにはなれなかった。「もちろんエンクンクを呼ぶこともできた。だが、今シーズンは彼にとって難しいシーズンだった」と、レ・ブルーの監督は説明している。
「最近数分プレーをしたが、それだけでは不充分だ。クリストファーのケガが治っているのは確かだが、復帰してからまだ1試合も先発していない」
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ポール・ポグバ(フランス)
ポール・ポグバは、昨年8月のドーピング検査で陽性反応が示され、4年間の出場停止処分となり、「悲嘆に暮れて」いるが、無理もないことである。ポグバは故意にパフォーマンスを向上させる薬物を摂取したことはないと主張した(テストステロン代謝物が彼の体内で発見されている)が、スポーツ仲裁裁判所(CAS)への控訴で出場停止処分の取り消しがかなわないとなれば、おそらくユヴェントスでも代表でも二度とプレーできなくなるだろう。
ポグバはそれまで度重なるケガに苦しめられ、手術からの回復が間に合わずにカタールでの2022年ワールドカップに出られなかった。そのため、2016年にユーヴェからマンチェスター・ユナイテッドに移籍してサッカー史上最高額選手となったときのコンディションを取り戻せるか、すでに深刻な疑念があった。
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マーカス・ラッシュフォード(イングランド)
2022年ワールドカップで活躍したイングランド代表のフォワードのひとりだったマーカス・ラッシュフォードだが、これまでサウスゲート監督のチームに入ることができないでいた。マンチェスター・ユナイテッドでも不調で、全公式戦43試合に出場しながら、たった8得点しかしていない。
「マーカスに関しては、あのポジションの他の選手のほうが良いシーズンを送っていたように感じている」と、サウスゲート監督は説明した。「ただそれだけのことだ」。
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ラヒーム・スターリング(イングランド)
ラヒーム・スターリングはイングランド代表として大きな試合で活躍してきた歴史があり、EURO2020の決勝に進出したイングランド代表のMVPであったことは誰もが認めるところである。今シーズン初めには、チェルシーのウイングとして絶好調に戻ったと思われていたが、その時でさえサウスゲート監督は、スターリングが代表チームに選ばれるのは「難しい」と言っていた。
だから、調子を落としてスタンフォード・ブリッジでもブーイングの対象になっていた29歳のスターリングが、イングランド代表に選ばれなかったことは驚きではなかった。チェルシーのチームメイト、コール・パーマーのほうが完全に上回っている。
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ユリエン・ティンバー(オランダ)
プレシーズンとコミュニティ・シールドで活躍したユリエン・ティンバーは、アーセナルでのプレミアリーグのデビュー戦となった試合で、大けがを負ってしまった。昨年8月、ノッティンガム・フォレストに2対1で勝った試合でACLを損傷してしまったのだ。
その時点ですでにシーズンすべてを棒に振ってしまうのではないかという当初の懸念は払しょくされ、4月22日のプレミアリーグ2でのブラックバーン・ローヴァーズ戦で待望の復帰を果たし、見事なゴールも決めた。シーズン最終日にはトップチームへの復帰も果たし、エミレーツでの2-1で勝ったエヴァートン戦で21分間プレーした。
しかしながら、素晴らしく多才なティンバーであっても、オランダ代表のロナルド・クーマン監督は、この22歳の選手を代表に入れないことにしたのだった。
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サンドロ・トナーリ(イタリア)
ACミランからニューカッスルへの衝撃的な移籍の後、プレミアリーグでのキャリアを意気揚々と始めたサンドロ・トナーリは、イタリアサッカーを襲った1980年代以来最大の賭博スキャンダルに関係することとなった。最終的に、不法賭博に関与したとして、2023年10月27日から10カ月の出場停止処分を受けたことで、この夏のEUROには出場できないこととなった。
トナーリはルチアーノ・スパレッティ監督のチームで先発出場することは難しかったろうが、それでもトナーリの不参加はイタリア国民を大いにがっかりさせた。だが、この悲劇で最も重要なことは、24歳の若者が賭博問題から脱却するのに必要な援助をいま受けているということだ。
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ベン・ホワイト(イングランド)
ベン・ホワイトは、2022年ワールドカップのさなかに「個人的な理由」でチームを離れて以降、イングランド代表としてプレーしていない。みずから進んで離脱しているわけで、すぐには戻る可能性はないだろう。スリー・ライオンズのガレス・サウスゲート監督は、このアーセナルの右サイドバックを、3月のブラジルとベルギーとの試合に招集しようとしたが、ガナーズのスポーツ・ディレクターのエドゥは、ホワイト自身が代表でプレーしたいと思っていないと発表した。
「私にとって大きな屈辱である」と、サウスゲート監督は言った。「彼はEUROでも、ワールドカップでも、代表に選ばれたことのある選手だ。カタールの後、私は彼と話をした。彼を代表に呼びたかったからだ。今のチームに彼はいないが、私たちの間に問題は何もない。コーチのスティーブ・ホランドともまったく問題はない。ただ報道でそう言われているだけで、気に入らないことだ」
「ドアは大きく開いている。ホワイトはこのチームにいるはずだった。だが彼には我々のところに来る気がない。私は、我々を手助けしてくれようとする人に集中しなければならない」
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ジョシュア・ザークツィー(オランダ)
ジョシュア・ザークツィーは、ボローニャがまさかのチャンピオンズリーグ出場決定を果たしたときの主要メンバーで、オランダ代表にも最後の最後に割りこんでくるという噂でもちきりだった。ところが、ズラタン・イブラヒモヴィッチを髣髴とさせる、この見事なテクニックをもつ長身のストライカーは、オランダ代表に入れなかった。
そのため、ザークツィーは、ダラーラに残るか、この夏彼との契約を希望するトップクラブに移籍するかを考えながら、ファンのひとりとして大会を見ることになりそうだ。